チア男子!
久々に感想文です。
以前読んだ「もういちど生まれる」*1の作風が好きで、他の朝井先生の作品も読みたくて選んだ一冊。
主人公の晴希が、幼馴染の一馬に誘われ、
大学で男だけのチアリーディングチーム「BREAKERS」を立ち上げる。
頭は良いが運動音痴な溝口や太っていることで己に自信のないトン。
幼いころから一緒にいるイチローや弦。
チアに詳しい翔。
7人で立ち上げたBREAKERSは、やがて新しい仲間やコーチを迎え
全国選手権をめざす。
決して、全員が同じ道を歩もうと志して集まったわけではなく、
そのちぐはぐな仲間たちは、時にぶつかり、
本当のチームとして、その日を迎える。
チアに詳しいわけではないが、
最初に基礎知識がおまけのような形でついているので、
抵抗なく、またわからなくなったら読み返しながら進められるので、
問題なく話についていけた。
基本は、晴希の心理描写で進むが、
時折、別の人物に変更されることで様々な感情を読むことが出来る。
その変更の仕方も、ごちゃごちゃしておらず
時間軸がわかりやすいので、すんなり受け入れられた。
また、晴希の親友でありライバル、そしてチアの発端の一馬の視点が
冒頭のところだけなのもすごくいい。
晴希がなんでも知っているようで知らない一馬がいる。
そのことで読み手として晴希に共感もしやすくなる。
青春っていいなーーー!体動かしたくなるなーーー!という一冊でした。