督促OL 修行日記
今日は本の感想文
新卒でとあるカード会社に入社した作者。
配属されたのは債権回収部署といういわゆる「借金の取り立て」をする部署。
毎日怒鳴られ泣かれ、神経をすり減らした作者が
「同僚の敵討ちだ」
と、気弱な自分を奮い立たせ、督促を攻略していく。
そんな中で身についた、ちょっとためになる督促テクの本。
元々はブログで公開されていたものを書籍化しているみたいです。
前職の後輩でこの督促の仕事をしていたことがある人がいたので、
たまたま目についたこの本が気になった。
やはり「人にお金を支払ってもらう」仕事は、どこも過酷である。
特に作者の方は、人に強くものを言えるタイプではないので
更につらかっただろう。
中では督促で身に着けたテクが乗っているが、
これは人と会話をするうえで知っていて損ではない内容だと感じた。
私自身あまり人と会話をするのが得意ではない。
特に頼みごととかとなると、オブラートに包むのが苦手だ。
だから、この本で紹介されていた質問形式は非常に使えると思った。
それから、督促の仕事を「感情労働」だと作者は書いている。
自分の感情(怒られて辛い、お金がない人から請求するのが申し訳ない)を捨てて、
労働に徹する。
作者は「この一謝りが50万!」と思いながら、
お客様に謝っていたこともあるという。
これを読んでいると、自分の前職が「感情労働」だったなと思わせられる。
怒られることもあったが、それも自分がお金をもらっているからと
流すしかなかった。
無理難題を言われると「○○円しか払ってないくせに」と
同僚や先輩に愚痴った(それが職場では日常茶飯事だった)
怒られれば心はすさむ。
お客様に対して思いやりすらなくなる。
でも、この作者はそんな中でもお客様に対しての心を忘れていない気がする。
さまざまな事情をユーモラスに表現しており、面白い。
人見知りで人と話すのが苦手な人や、
人相手がメインでお仕事をする人(例えば、営業とかコールセンターとか)に
是非読んでもらいたいなと思う。